ShopifyでAOV(平均注文額)を引き上げる方法

送料無料の閾値設定やバンドル販売、購入後オファーなど、Shopifyで顧客の1注文あたりの購入金額を増やすための実践的な方法と、目安となる数値をご紹介します。

ShopifyでAOV(平均注文額)を引き上げる方法

平均注文額とは、顧客が1回の注文で支払う金額のことです。これを引き上げることで、同じトラフィックからより多くの収益を得られるため、新規訪問者を獲得するよりもコスト効率が高いのが一般的です。

以下では、Shopifyで平均注文額を改善する施策を、効果が出やすい順におおよそ並べてご紹介します。

送料無料の閾値を設定する

ほとんどのストアで最も即効性の高い施策です。顧客がすでに使っている金額より少し高めの数字を設定し、あらゆる場所でその金額を告知しましょう。

  • 📊Shopify管理画面の「分析」から「レポート」、「時系列の売上」の順に進み、現在の平均注文額を確認してください。
  • 🎯閾値はその金額より15〜25%高く設定します。平均が$60であれば、$70または$75を試してみましょう。
  • 👀カート内に進捗を表示しましょう。「あと$12で送料無料」のように表示します。
  • 📣アナウンスバー、商品ページ、チェックアウト画面にも表示してください。

閾値を高く設定しすぎると、商品を追加するのではなく離脱されてしまいます。導入後に注文数が減少した場合は、閾値を撤廃するのではなく金額を下げてください。

利益率に注意してください。送料無料はコストがかかるため、追加購入された商品が送料をカバーできているか確認しましょう。

相性の良い商品をバンドルする

バンドルは商品が本当に組み合わせとして成立している場合に効果を発揮します。在庫処分のように見えると逆効果です。

  • 🔗まず、顧客がすでに一緒に購入している商品から始めましょう。Shopifyの「商品別売上」レポートで確認できます。
  • 💸バンドルの割引率は、個別購入と比べて10〜15%程度に設定してください。それ以下では魅力が薄く、それ以上では利益率を圧迫します。
  • 🏷️割引額はパーセンテージだけでなく、金額でも表示しましょう。
  • 📦バンドルには専用の商品ページを作成し、検索や広告で見つけてもらえるようにしましょう。

ShopifyにはShopify Bundlesというネイティブ機能があります。ミックス&マッチや段階的な価格設定が必要な場合は、アプリストアにも多数の代替アプリがあります。

適切な場所にクロスセルを追加する

クロスセルとは、購入しようとしている商品と合わせて使えるものを提案することです。何を提案するかよりも、どこで提案するかが重要です。

  • ✅商品ページ:本当に相性の良い組み合わせに適しています。スマートフォンとケース、カミソリと替刃などが例として挙げられます。
  • ✅カートページ:注文金額の約5分の1以下の小さな追加商品に適しています。
  • ⚠️チェックアウト:支払い情報を再入力せずにワンタップで追加できるオファーは効果的です。手順が増えるものは逆効果です。

提案は2〜3点に絞りましょう。レコメンドが多すぎると無視されます。

購入後オファーを試す

これは顧客が支払いを完了した後、サンキューページに表示されます。元の注文に影響を与えないため、最もリスクの低いアップセル施策です。

  • 🎁購入した商品に関連した1点を、少し割引した価格でオファーしましょう。
  • ⏱️ワンタップで完結するようにしてください。カード情報の再入力が必要な場合はコンバージョンしません。
  • 📈利用率は低くなることを想定してください。数パーセントでも、追加の収益になります。

消耗品に段階的な価格設定を活用する

同じ商品を繰り返し購入する顧客には、まとめ買いが自然な選択肢になるようにしましょう。

  • 📐1個、3個、6個入りのパックを用意し、数量が増えるほど1個あたりの単価が下がるように設定します。
  • 🔁毎月購入される商品には、定期購入&割引オプションを追加しましょう。
  • 💡中間のオプションを最もお得に見せましょう。多くの人がそれを選びます。

じっくり検討して購入する一点物の商品には向きません。ソファを3台購入する人はいません。

価格設定を見直す

ほとんどのストアは価格変更のテストを一度も行っていません。うまくいけば最も即効性のある施策ですが、最も失敗しやすい施策でもあります。価格は顧客が数秒で比較できる唯一の要素だからです。

  • 🔍まず、同じまたは類似の商品が他でいくらで販売されているか確認してください。すでに最も高い価格であれば、この施策は適していません。
  • 🧪10商品を対象に5〜10%値上げし、1か月間そのままにしておきましょう。
  • 📊販売数量、売上、コンバージョン率を合わせて確認してください。注文額が上がってもコンバージョン率が下がっていれば、成功とは言えません。
  • ↩️注文数が減っても売上が維持されているなら、その価格を維持しましょう。同じ収益で、梱包作業や配送ラベルの数が減ります。
  • ⚠️コンバージョン率が下がった場合は元に戻してください。価格の上限が分かったことも、有益な情報です。

比較ショッピングやマーケットプレイスなど、競合と並んで表示される場所では、価格がこのリストの中で最も大きな影響を持ちます。そこで高い価格を設定するには、理由が必要です。より速い配送、簡単な返品、保証、他では手に入らないバンドルなどが挙げられます。

正確に計測する

どの変更も少なくとも4週間は様子を見てください。注文額はばらつきが大きく、1週間好調でも何も証明されません。

  • 📅同条件で比較してください。通常月とセール月を比べないようにしましょう。
  • 💰注文額だけでなく、売上と利益率も追跡してください。割引によって注文額が上がっても、利益が下がることがあります。
  • 🔍流入元別に確認してください。有料広告、メール、ダイレクト流入の訪問者は、それぞれ異なる行動をとることが多いです。

注文金額とコンバージョン率の両方が、訪問者一人あたりの売上を左右します。そのため、コンバージョン率の改善にも併せて取り組む価値があります。

注目のアプリ

価格および評価は2026年9月時点のものであり、変動する場合がありますので、インストール前にご確認ください。

Bundler ‑ Product Bundles

Shopify App StoreのBundler Product Bundlesの掲載ページ。2,574件のレビューで評価4.9
  • 🧩商品ページとカートページでのバンドル、ミックス&マッチ、数量割引に対応。
  • 💵売上上限なしの無料プランあり。有料プランは月額$9.99から、注文数に応じた段階制ではなく定額制。
  • ⭐2,574件のレビューで評価4.9。ユーザーからは、しっかり対応してくれるサポートと、注文量が増えても料金が上がらない定額制が高く評価されています。よく挙げられる不満は、開発者に依頼しないとバンドルの見た目を細かく調整できない点です。

BundlerをShopify App Storeで見る

Frequently Bought Together

Shopify App StoreのFrequently Bought Togetherの掲載ページ。1,049件のレビューで評価4.8
  • 🛍️商品ページにAmazon風の「よく一緒に購入されている商品」ブロックを表示し、バンドル割引も設定可能。
  • 💵無料スタータープランあり。有料プランは月額$14.99から、月間注文数に応じて料金が上がります。
  • ⭐1,049件のレビューで評価4.8。長期利用者からは、費用対効果が高く、セットアップが数分で完了するという声が寄せられています。無料プランの機能が限られているため、小規模ストアでもすぐに有料プランへの移行が必要になります。

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Upsell.com(旧ReConvert)

Shopify App StoreのUpsell.comの掲載ページ。2,810件のレビューで評価4.8
  • 🎁購入後およびサンキューページでのオファー、カートとチェックアウトでのクロスセルに対応。
  • 💵有料プランは月額$4.99から。ただし、注文数またはアップセル売上のいずれか先に達した方でプランが切り替わります。
  • ⭐2,810件のレビューで評価4.8。レビュアーからは実際の追加収益が報告されています。料金には注意が必要です。あるマーチャントは、トライアル終了後にアップセル注文数がわずかでも$39.99のプランに移行されたと報告しています。

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Dealeasy ‑ Volume Discounts

Shopify App StoreのDealeasy Volume Discountsの掲載ページ。598件のレビューで評価4.9
  • 📐数量割引と段階的な価格設定、さらに1個購入で1個プレゼント(BOGO)や無料ギフトのルール設定にも対応。
  • 💵月間50注文まで無料。以降は注文数に応じて月額$9、$19、$29のプランがあります。
  • ⭐598件のレビューで評価4.9。マーチャントからは機能追加の対応が速いという声が多く、サポートスタッフを名指しで称賛するレビューも見られます。上記のバンドルアプリと比べるとレビュー数は少なめです。

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Essential Free Shipping Upsell

Shopify App StoreのEssential Free Shipping Upsellの掲載ページ。882件のレビューで評価5.0
  • 🚚送料無料まであといくら必要かをカートのプログレスバーで表示します。
  • 💵月間1,000ビューまで無料。以降は月額$9.99〜$29.99。注文数ではなくビュー数で課金されます。
  • ⭐882件のレビューで評価5.0。導入が素早く、1つの機能をしっかり果たすという評価が多く見られます。ビュー数課金のため、トラフィックが多くコンバージョン率が低いストアでは費用がかさむ可能性があります。

Essential Free Shipping UpsellをShopify App Storeで見る

費用をかけたくない場合

Shopify BundlesはShopifyが提供する無料アプリで、固定のマルチパックには適しています。543件のレビューで評価2.8を獲得しており、バリアントの上限にすぐ達してしまうことや、バンドル画像が正しく反映されないことがあるという声が寄せられています。まずはこのアプリから始め、対応しきれなくなったら別のツールへ移行しましょう。

効果が出にくい施策

  • ❌サイト全体への大幅な値引き。注文数は増えますが、利益率が下がります。
  • ❌チェックアウトをブロックする最低注文金額の設定。障壁を設けるのではなく、インセンティブで誘導しましょう。
  • ❌関連性のない商品のレコメンド。当て推量と受け取られ、無視されます。
  • ❌1セッションに6つのアップセル提案。多数並べるより、1つの的確な提案の方が効果的です。

チェックリスト

最初に「いいえ」と答えた項目を選び、その1つに取り組んでください。すべてを同時に実施すると、どれが効果的だったか判断できなくなります。

  • ☐直近90日間の現在の平均注文金額を把握している。
  • ☐送料無料の閾値が平均注文金額の15〜25%上に設定されている。
  • ☐カート画面に閾値と達成状況が表示されている。
  • ☐追加商品の売上が送料をカバーすることを確認している。
  • ☐最もよく一緒に購入される商品の組み合わせがバンドルとして提供されている。
  • ☐バンドルは10〜15%の割引で、金額と割引率の両方が表示されている。
  • ☐商品ページのクロスセルは2〜3点以内に抑えている。
  • ☐チェックアウト時のオファーはワンタップで完結し、支払い情報の再入力が不要である。
  • ☐サンキューページでワンタップのポスト購入オファーを実施している。
  • ☐消耗品は単価が下がるマルチパックで販売されている。
  • ☐競合他社の価格を確認し、10商品で価格変更のテストを実施している。
  • ☐注文金額だけでなく、利益率も合わせて追跡している。

よくあるご質問

良い平均注文金額とはどのくらいですか?
一律の基準値はありません。消耗品の数ドルから家具の数百ドルまで、カテゴリーによって大きく異なります。業界平均と比較するよりも、自社の推移を基準に判断することをお勧めします。
Shopifyで平均注文金額を確認するにはどうすればよいですか?
「アナリティクス」から「レポート」、「期間別売上」の順に進んでください。対象期間の総売上を注文数で割ることで算出できます。また、アナリティクスの概要画面でも直接確認できます。
送料無料の閾値はどこに設定すればよいですか?
現在の平均注文金額の15〜25%上が目安です。近すぎると効果がなく、遠すぎると商品を追加するのではなくカートを放棄されてしまいます。
バンドルは利益率に悪影響を与えますか?
割引率が高すぎる場合のみです。10〜15%の割引であれば、通常は購買行動を変えるのに十分です。バンドルを開始する前に、目標利益率を確保できるかどうかを必ず確認してください。
施策の効果が出るまでどのくらいかかりますか?
最低でも4週間、注文数が少ない場合はさらに長くかかります。平均注文金額は週ごとに変動するため、短期間の測定では誤った判断につながる可能性があります。